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最終更新日：2007/10/10

「ジャズCDの個人ページ」by K. Kudo

チアキセラ（Vo）、柴田 敬一（P）、田辺 等（B）　
Recorded October, 1999.（税込み３，０００円、送料別）

1. My Funny Valentine 2. Makin' Whoopee 3. You And The Night And The Music 4. Fly Me To The Moon 5. Autumn Leaves 6. Close Enough For Love 7. 詩 The Midnight Sun 8. Antonio's Song 9. This Masquerade 10. It's Only A Paper Moon 11. Summer Time

ご本人によればかけだしのジャズヴォーカリストなのだそうですけれど、アルバムを通して聴いてみて、なかなかどうしてこれが私好みのヴォーカルです。アルトの声域となるのかと思いますが、適度にハスキーでエモーショナル。丸さとシャープさの中間的肌合いで、女性的な色気も適度に感じさせてくれます。しかもメロディ重視の聴きやすくて何度聴いても飽きないアルバム。楽器はややライヴな音場かなと思いますけれど、全体の雰囲気に合っています。

１曲目のマイ・ファニー・ヴァレンタイン。渋い出だしです。だんだんと盛り上がってきて、歌の後半などで、特に音が上がりきったときの、餅のような弾力性と伸びのある声にシビれてしまいました。ピアノの間奏も雰囲気を盛り上げてくれます。この１曲目が一番好きです。アルバムではどちらかというとマイナー調の曲のほうが、その持ち味の深い色が見えてくるような気がして、個人的にはいいなあ、と思っています。特に３、５、１１曲目あたり。とは言うものの、明るい２、１０曲目などもけっこう良いです。後半、８曲目のマイケル・フランクス作の「アントニオの歌」。こうした淡々とした曲も味わいがあります。８曲目のみならず９曲目など、好みの曲が続いていて、これもうれしい選曲。７曲目は、短いですが、ピアノをバックに英語の詩の朗読。ご本人の作だそうですが、これもうれしい。今度はオリジナルの曲も聴いてみたいなあ、とも思います。

有名な曲も多いということと、全体で約４４分という長さも適度で、じっくり聴くにもBGMとしても格好の一枚。ピアノとベースもヴォーカルを引きたてる演奏で、うまく全体のカラーがまとまっています。

このホームページに記載されている内容の無断引用・無断転載・編集等を禁じます。©1997 Kazuyuki Kudo

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