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「ジャズCDの個人ページ」by K. Kudo
第十三弾「Afterimage」春犬バンド （BQ Records） |
３枚目ですが、メンバーがピアノとベースの２人組になっての録音。再演曲も６曲目とボーナストラックの７曲目があります。ただ、メンバーが大幅に変更になったので、雰囲気がかなりかわりました。より 中間色の表現で、内省的な傾向を強めています。情感豊かですが、ただリラックスするだけではなくて、シリアスな場面もあります。
１曲目は、朝の爽やかさよりはつゆのしっとり感を大切にして、ちょっともやのかかった中を漂っていく雰囲気があります。これも昔懐かしい日本情緒。自己の内面を見据えつつ、哀愁漂うメロディを奏でるピアノと、切なげに音を発するベースのアルコ弾きとが寄り添うように進んでいく２曲目は、その旋律が聴く人の心にグッとせまってきます。
３曲目は、やはりベースのアルコのメロディで、タイトル通り「ひとり」「孤独」を意識させるようなサウンドでさりげなく、そしてピアノがしっとりと語りかけてきます。浮遊感がありつつも印象的な音符の連なりでタイトルを表しているかのような、ちょっとアヤしげな雰囲気を持っている４曲目。
ユーモラスなメロディの展開で、まるで「ほらふき男爵」の劇の中のバックの曲のような５曲目は、中間部でベースが縦横無尽に展開するフリーの要素が高い曲でもあります。６曲目はファースト・アルバムではフリーっぽかったのですが、ここではスペイシーに、あたかもバロックのような感じで語りかけてきます。
ボーナストラックの７曲目は、やはりファースト・アルバムにもありましたが、ここではソロ・ピアノでの演奏。やはり思いっきり日本的な、昔懐かしい香りを感じる事ができ、つい、子供時代に戻ってしまう事を夢見てしまいます。
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