’８０年代以降のビル・ホルマン（Bill Holman）

はじめてビル・ホルマンに惚れこんだアルバム。やはりそのビッグバンド・サウンドはカラフルでドラマチック。アレンジはそうとう難しそうですがスッキリと聴けると思います。 現代的でカッコ良く、なおかつ売れセンを意識しているようなサウンドです。オリジナルは３曲。１曲目からカッコ良いサウンドで豪快に飛ばします。スティーヴィー・ワンダー作のゴキゲンで割と素直な２曲目、凝っているのに軽くてノリの良い有名な３曲目、哀愁漂うソロと見事なアンサンブルの４曲目、セロニアス・モンク作のカラフルな５曲目、長く続くユニゾンがけっこうカッコ良い６曲目、メロディアスなボサノヴァでオリジナルの７曲目、アレンジが緻密なスタンダードの８曲目。９曲目のオリジナルは浮遊感のある不思議なテーマの曲。

久しぶりのアルバム。今度は大半がオリジナルで勝負に出ています（全１０曲中７曲）。アレンジはより複雑になってきた感じです。いきなり１曲目から複雑なリズムとブラス・アンサンブル。分厚いテーマでありながら比較的素直な２曲目、エモーショナルでだんだん盛り上がっていくスタンダードの３曲目、軽快なリズムで重厚なアンサンブルの場面もある４曲目、抑制の効いた出だしからときおり盛り上がりを見せる５曲目、ノリの良い６曲目、静かでメロディアスな曲に絡む渋いブラス・セクションの７曲目、不思議なメロディとアレンジのタイトル曲である８曲目、けっこうゴキゲンで複雑なアレンジの９曲目。ボーナス・トラックの１０曲目は比較的オーソドックスなホーン・アレンジか。でもカッコ良い んだからしようがない。

全曲セロニアス・モンク集です。かなり斬新なアレンジなので最初聴いた時はぶっ飛んだ、という感じでした。すごくかっこいいのだけれど聴きやすい、というイメージです。最近のビッグバンドの鋭いアレンジを聴きたい人向け。カラフルかつ重厚な出だしで４分を過ぎないと何の曲か分からない１曲目、ゆるいボサノヴァ風に料理して盛り上がりを見せる２曲目、印象的な繰り返しのリフと複雑に絡むブラスの３曲目、ビッグバンドらしくグッと聴かせる有名な４曲目、これまたゴキゲンな５曲目、ブルースっぽいのだけれど色彩感覚あふれる６曲目、ドラマチックに展開する７曲目、アップテンポで気持ちの良い８曲目、比較的ゆったりとした９曲目。１０曲目のタイトル曲はクラシックからの影響さえ感じさせる緻密なアレンジです。